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2003年7月9日〜9月30日
オープニング記念展
クラーソン・コイヴィスト・ルーネ
建築展「9つの家」



本展は、最新作を中心とした9 つのプロジェクトを展覧するものである。個々のコンテクストから一旦乖離したこれらの建築プロジェクトは、俯瞰的視座を得るためにひ とつのランドスケープへ集約され、彼らのより個人的な言説とともに再構築される。 実際これらのプロジェクトは様々な建築物なのであるが、あえて彼らはここで表現上 「家」というひとつのジャンルへそれらを還元することで、建築へ込めたより精神的 な側面を示そうとしている。

これまで彼らの建築作品が語られるとき、常に「わび」という概念がもちいられてき た。厳格なまでに無駄なものをそぎ落としたかのように見えるデザインには、そうす ることによって加味された重要な要素があるーーという意味においてである。しかし 本[スフェラ・ビル]に到った現在、この概念だけではもう彼らの建築は語り尽くせ なくなったといえよう。

本ビルのファサードに使用された桜の葉をモチーフとした有機的なパターンは、彼ら のこれまでのデザインと一見対極にあるかのように見える。それは単に日本的なモチ ーフが加えられたという事ではない。常に無駄なものをそぎ落としてきたこれまでの デザインがあってこそ、初めてこのモチーフは彼らのデザインとして際だち、成立し ているということに留意すべきである。

これは処女作[ヴィラ・ワビ]にはじまって 再び日本に出会うまでのこの10 年間、彼らが経験してきた時間そのものと、本来備 え持つ思慮深さ、ユーモア、人生観のすべてがさらに厚みを増した結果なのであろう か。このリーフ・パターンには、これまでになく奥深い彼らの感性と「愛情」が感じ られる。こうして彼らは[スフェラ・ビル]において、次の境地を確認すると同時に そこへ足を踏み入れたのである。












クラーソン・コイヴィスト・ルーネ建築展 展示イメージ/展示模型
クラーソン・コイヴィスト・ルーネ建築展 「9 つの家」のカタログ

Nine houses by Claesson Koivisto Rune
9つの家 クラーソン・コイヴィスト・ルーネ

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